家屋の欠陥は素人が見てもわからない物が非常に多いことがあります。
一戸建の場合はほとんどが販売店の依頼を受けて工務店が職人を入れて建築します。
このときの職人は給料ではなく坪単価で請け負うことがほとんどです。
このため大手の販売店と取引がある工務店は職人が不足することになってきます。
職人が不足すると一人で何軒も請け負うことになっていきます。
このような状態になると腕の良い職人は不足していますから、集まる職人は腕に不安がある人が多くなってきます。
欠陥住宅はこのようなことで、腕に疑問がある職人が入ることで生まれていきます。
また後の仕事に追われると仕事を急ぎ手抜き工事で急場をしのぎます。
住宅は立ってしまうと欠陥はわかりにくく今まで常態化していました。
基礎工事での欠陥
基礎工事は熟練の職人がすると問題はほとんどないことが多いですが、他店から人手を借りることで手抜きの仕事が多くなり欠陥につながっています。
ひどいときには8畳の部屋のサイズがひし形になっているとか、基礎の高さが狂っていることもよくあることです。
最近では鉄筋が建築基準法に満たしていないこともよく見られます。
基礎の狂いは腕のいい大工であれば元に戻すこともできますが、大工の腕に疑問があるともう手の打ちようがありません。
大工の能力や資質での欠陥
最近の傾向は大工の腕のいい職人が引退して若い人が独り立ちしています。
私が知っている大工は階段を一人で付けることが出来ない人でした。
大工の中でも色々な人がいまして、仕事を見ているとよく手抜き工事を自分で気がつかずやっていることもあります。
(無意識で能力的な問題なので手抜きに該当するかは微妙ですが・・・)
あまりにも責任感がない人が家を建てていると考えると購入意欲がなくなってきます。
職人の皆がこのような人たちばかりではありませんが、職人の世界でも憂慮していることです。
屋根工事の欠陥
屋根工事も複雑な屋根は雨漏りが多いこともよくあることです。
- 入母屋(いりもや)
- 寄棟(よせ)
- 切妻(きりつま)
などが代表的な屋根と言われていて、屋根の作りが複雑になればなるほど雨漏りが多いことがあります。
入母屋などは特に複雑で費用がかかり、この点雨漏りがしやすい欠点があります。
建築を依頼する人は何もわからず注文を出しますが、内容を把握して注文することが大事なことです。
建売住宅であったことですが、寄棟の新築を建てて引越しをすると翌日が雨降りで雨漏りが見つかりました。
このように複雑な屋根は隅々まで腕が入らずに放置することもよくありますので、吹き込む雨の対処が出来なくて雨漏りが始まります。
これはほんの一例ですが他にもたくさん出ています。
家を建てるときには細心の注意を払うことをお勧めします。
手抜き工事のチェックの仕方
一般の人が家を見るときには、柱を部屋の隅と入口の柱を透かして見ることで傾いた柱も簡単に見抜けます。
家の中を見るだけではなく押入れの天井から屋根裏を見ることも大切なことです。
この確認で柱が抜け落ちていることもわかってきます。
板張りの部屋も床にビー玉を転がして見ることで家の狂いは簡単にわかることが多いです。
また屋根については上記にも紹介していますが、複雑なものではなく、切妻といった単純な形式のものにすれば雨漏りといったことは起こりにくいといえるでしょう。
大手の住宅メーカーでも信用できない
CMなどをよくしている住宅メーカーでも欠陥住宅はあります。
これは下請けする工務店の質が良くないこともあることが原因です。
このように考えると住宅購入が心配になりますが、大手が中小と違うところは欠陥が見つかり指摘を行えば
- 契約を白紙にして返金をしてくれる
- 欠陥をとことん修正してくれる
ということがあります。
大手は中小と比較すると建物の建築費は約1.5倍になってきますが、このように見れば欠陥が見つかったときには高いとはいえないでしょう。
中小住宅メーカーは危険か?
上のように中小では十分な補償はありません。
大きな欠陥が見つかると補償が期待できないことも多分にあります。
ではどうすれば良いかということですが、
- 建築時から数日ごとに工事の進み具合をチェックすること
- 建売の場合は知り合いの大工さんに購入前にチェックしてもらう
一般の方でも工事を定期的にチェックすれば大工さんにプレッシャーをかけることができます。
こうなると手抜き工事はやりにくいです。
またわかる範囲で強度の質問をすることでさらにプレッシャーをかけられます。
大工の棟梁に心づけを渡すことで手抜きがしにくくなります。
目安としては1人2万円が心づけの相場といえるでしょう。
建築中の現場に行く時にはジュースなどの差し入れなども効果的です。
心づけがもったいないと思うかもしれませんが、その後安心して生活が出来ることを考えると安いと言えるでしょう。
しかし建売の場合はこのような方法は使えません。
この場合でも筋交いが入っていない、筋交いや火打の釘を打っていない、柱の数が少なくされている、などの手抜きの場合もあります。
すでに完成していて素人ではこのような手抜きを判断することは出来ません。
このような場合に知り合いの大工さんに住宅のチェックをしてもらいます。
心づけは2万円程で良いでしょう。
やはり専門家なので完成した住宅のチェックも可能です。
このようにチェックは難しいので、あまり建売はお勧めできません。
購入するなら建築前の契約がお勧めです。
建売の完成品と立っていない家の価格は同じです。
欠陥住宅を選ばないための9つのポイント
完成前の住宅の場合には
- なるべく建築前の契約をすること
- なるべく大手の住宅メーカーの住宅を購入すること
- 建築中に定期的に工事のチェックをすること
- ビー玉を転がすなど住宅が水平かどうかをチェックすること
- 部屋の角が雑誌などの物を当てて90度になっていないかチェックすること
- 屋根裏の柱が抜かれていないかチェックをすること
- 柱を部屋の過度と透かせて見て垂直に立っているのかチェックすること
- 複雑な屋根での注文はなるべくやめること
すでに完成している建築の場合には以下の1点をさらに加えてチェックすると万全といえるでしょう。
- 大工さんに契約前にチェックしてもらうこと
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